『溜め息』

ヒカリソウ

昨日の幕切れ 今日の幕開け

昨日と今日よ ありがとう

今日の前世が昨日だから

切断された傷口が夜明け

風化しない自傷の発作

今日が死出の旅に出る

泉下の客となるまでに

息を殺して息をする

肺が真っ黒になろうと

世界が真っ暗だろうと

息切れをするまでの間

この世界の濾過器に

白い息を暗闇の世界に

人一人の存在証明に